10月1日はデザインの日
1990年に当時の通商産業省、現在の経済産業省が制定したのだそうです。知っていました?
その「デザインの日」にちなんで、今日は久しぶりに本業のデザインについて書こうと思います。ちょうど、先週末にLondon Design Festivalの名のもと、たくさん開催された恒例のデザイン週間が終わったところです。
今年はわたしのスタジオでは「100% Design London」では「TEN-XYZ」というグループ展で鳥小屋をMARKという英国のレーベルからフロアランプを発表し、イースト・ロンドンの Rocket というギャラリーではコーヒーテーブルを展示しました。
「TEN」は2006年にロンドン在住の友人デザイナーが10人集まり「見本市でもサステナブルを語るべきだ!」というスローガンで自主テーマ展を始め、それがその年の「ベスト・スタンド賞」を受賞したので翌年も続き、その翌年にはクラフツ・カウンシルがスポンサーになり、、というような経緯で4年目を迎えた展示です。毎年のプロジェクトやディスカッション、開発の過程などはブログ「TEN.blog」でレポートしています。
今年は東ロンドンにあるデジタル設備のラボ Metropolitan Worksがスポンサーについたので、展示のテーマは「持続可能性とデジタル・テクノロジーの融合」でした。
わたしのスタジオでは、サルベージ・ヤードで見つけた100年前の屋根瓦をラボのウォータージェット・カッターで小さく切り、パイン材をレーザーカットした壁を組み合わせた鳥小屋とえさ小屋をデザインしました。 レーザーカットする時に同時に模様も焼き付けることが出来るので、瓦の歴史を尊重したヴィクトリアン様式やジョージアン様式のファサードを持つ小屋になりました。
英国の西端、コーンウォール州にある MARK は、発足から持続可能性と地域の産業の復興をコンセプトにした家具レーベルです。この会社のために、去年はノックダウンできる小さなテーブルを3種デザインしたのですが、今年はそれにフロアランプを足しました。
背の高いランプですが、これもノックダウンできて細長い薄い箱におさまり、搬送時の環境負荷を減らそうと試みています。これからは、どの企業も製造や搬送のすべての過程で知恵をしぼってエネルギーの使い方を見直すことになるのだと思います。
左端のテーブルは延長コードやアダプターをしまっておくコンテナがついていて、充電用のプラグがハンドルの下からテーブル上にのぞいています。家に戻った時に携帯電話やiPod、デジタルカメラなどをテーブル上で充電するための家具です。
イーストロンドンのRocket Galleryでは「Book a Table」という企画展で、Benchmark Furnitureと共同開発したスタッキングできるコーヒーテーブル「Hexad」を発表しました。
ムクのオーク材を組み合わせた六角形のテーブルで、組み合わせによっては細長いテーブルにしたり面積を大きくしたりできます。
イギリス企業や友人たちとのプロジェクトはこれで一段落しました。この秋は、来年の春の見本市サローネに向けて、あちこち走り回ることになります。